• 投稿カテゴリー:傾聴力

「読心術」とは、

相手の考えや心がわかる!
私のことも相手はわかるはず!

と思い込んでしまう状態のこと。

いわゆる「察してちゃん」のことです。

唇の動きを読む「読唇術」の「唇」「心」に変えたもので
コミュニケーション業界などで使われている言葉です。

読心術について、
セルフコーチングサロン会員とのメールのやり取りがありましたので、
私の返信の一部をブログでもご紹介します。

ーーーーーーーーーーーー
〇〇さん、こんばんは。

(中略)

読心術は、ほんと厄介です。

きっとこうに違いない
私がこう思っていることが伝わるはず
察してよ!
あなたのことを察することができる

などの感覚です。

自分の考え、気持ち、要望はあくまで自分のものであり
相手にも、相手の考え、気持ち、要望がある

「聴いてみないと」わからないし
「伝えないと」相手もわからない

のですが・・・頭では理解できても、実践するとなると難しいんですよね。

人の防衛本能も働いています。

自分を伝えるってすごく怖いんです。
断られたり、傷ついたりするのが嫌だから
「相手が上手に察してくれないかな」と思ってしまう。

同時に、相手のことを知るのも怖いです。
自分が聴きたいない答えが返ってくるかもしれないから。


その経験をするくらいなら、頭の中で

「相手はこう思ってるかも」
「きっとこうだよね」

と結論づけた方が、まだ気持ちが楽なのです。

なので、読心術を打ち破るには
「伝える勇気」「聴く(知る)勇気」も必要になります。

(後略)

ーーーーーーーーーーーー

読心術の何が厄介かというと、人間関係を壊していくんです。

お互いのことを、話し合いもせずに勝手に「こうだよね」「こうなはず」と決めつけるので、お互いの間に誤解が生まれて、それが大きくなっていきます。

例えば、「私のことを怒ってるに違いない!」とか「絶対嫌われたに違いない」とか「私のこと能力ないと思っている」とか、勝手に【妄想】したり。

「俺がこんなに仕事頑張っているんだから、いい評価するはずだよね」と勝手に期待して、後で裏切られた!と感じたり。

「はあ・・・」とため息ついて(私が大変そうなの、気づくよね)と思って、いつまでも気づかない相手に腹を立てたり。

「僕の気持ち、あの人も喜んでくれるに違いない」ってストーカーも読心術です。

すべて。
自分の世界(妄想)の中だけで、相手のことを考えています。
つまり、現実の相手と向き合っていないんです。

かくいう私も、20代の頃は自分の読心術で苦労しました(涙)

勝手に傷ついて
勝手に不安になって
自分を理解しない人に怒りを覚え

相手と向き合って言葉で自分を「伝え」相手を「知る」ということがなかったために
必要のない苦労を作り出していたのが、今ならわかります。

皆さんも
「あ!私、察してちゃんになってる!」
と思うことがあったら、言葉に出して、相手とコミュニケーションとってくださいね。


まい先生(中村舞)/ コーチング&傾聴力の女王

マイコーチングオフィス代表。札幌在住。企業研修講師&プロコーチとして活躍(15年で5,000人以上を指導)。コーチングの要素を取り入れた思考力を引き出す研修や、傾聴力で個人の本質(自分軸)を引き出すセッションには定評があり、全国にクライアント多数。まい先生の名で親しまれている。