相手の話を聴けるようになったら、次はコーチング質問です。

コーチングの関わり方の特徴は、アドバイスを与えるのではなく、問いかけることにより、相手に答えを考えてもらうこと


その結果、相手の考える力(思考力)を向上させる・やる気を引き出す・具体的な目標やプランを作るなど、前進するための様々なサポートをすることができます。

コーチング質問の種類

ここでは、人を育てる際に使う、代表的な3つの質問を紹介します。

①思考力を引き出す質問
答えを与える代わりに、まず自分で考えてもらうための質問です。答えが出なくてもかまいません。「考える」という癖をつけてもらうことが目的です。また、普段から考察するタイプの人は、こちらが問いかけることでたくさんのアイディアや答えを考え伝えてくることもあります。その過程によって、さらにその人の前向きな姿勢を促します。

<質問例>
 「どうしたらいいと思う?」「あなたはどう考える?」

②視点を変える質問
「相手の立場」「過去はどうで未来はどうか?」「もしこうだった場合」など、様々な視点を持てるような質問をすることで、気づきを促したり、新しいアイディアを引き出します。

<質問例>
「相手の立場だったらどう思うだろう?」「過去にやってみて良かったことは?」
「もし失敗しないと分かっていたら、何にチャレンジしてみたい?」

③具体化する質問
相手の伝えたいことを正確に理解するために、曖昧な話、抽象的な言葉などをより具体的にします。その過程で、話し手も具体的に現状や自分の考えを言語化でき、新たな気づきも生まれます。

<質問例>
「具体的にはどういうこと?」「もう少し詳しく話してもらっていいかな?」

コーチングとティーチング(アドバイス)の違い~どちらも大切な関わり方~
コーチングとティーチングは、人を育てる際にどちらも大切です。
コーチングは、自分で考える力を育てますが、ティーチングは、すぐに動いてもらえる・サポートする側の豊富な知識・経験を分け与えることができるなどのメリットがあります。
サポートする相手の特徴や、その時の状況に応じて使い分けできるようになることがベストです。


まい先生(中村舞)/ コーチング&傾聴力の女王

マイコーチングオフィス代表。札幌在住。企業研修講師&プロコーチとして活躍(15年で5,000人以上を指導)。コーチングの要素を取り入れた思考力を引き出す研修や、傾聴力で個人の本質(自分軸)を引き出すセッションには定評があり、全国にクライアント多数。まい先生の名で親しまれている。